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サステナビリティ(Sustainability)は「持続可能性」という意味であり、目先の利益を追い求めるのではなく、自然環境や社会システムの維持にも目を向けようという考え方や活動を指す言葉になります。このサステナビリティという考え方に基づき、環境・社会・経済の面で企業価値を上げていく取組が始まっています。
私は機械技術者として25年以上働いており技術士一次試験にも合格しておりますが、サステナビリティの考え方を取り入れることは重要であると考えます。
そこでこの記事では、持続可能性の観点を取り入れた開発方針について技術的な課題とその解決策について考えます。
この記事を参考にして「サステナビリティ」の考え方を製品開発に取り入れる際の課題が理解できれば、技術士二次試験に合格できるはずです。
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1.環境・社会・経済の観点を取り入れた開発方針

開発する製品として社会インフラである水門設備を例にする。なお、ここでいう水門設備とは扉体、戸当り、開閉装置、電気設備、付属設備から構成される機械設備であり、本川から支川への逆流を防止するため設置される災害対策設備である。
- ①循環型社会の構築(環境の観点)
昨今は循環型社会への転換が求められており、廃棄物等の発生抑制、再使用、リサイクル等が求められている。このため、設計段階から製品のライフサイクル全体での環境負荷を削減することとする。 - ②国土強靭化の推進・防災(社会の観点)
国土強靭化を推進するためには大規模災害に被災し、製品不具合が起きても使用者の安全性を確保しなければならない。このため、故障が起きた後の影響も考慮して設計する。 - ③生産性の向上(経済の観点)
市場のグローバル化、顧客ニーズの多様化が一段と進む中、製品開発においては開発スピードアップが強くもとめられる。このため、開発期間短縮を図ることとする。
2.開発方針の技術的課題の抽出と具体的解決の提案
上記の開発方針のうち「①循環型社会の構築(環境の観点)」における課題の抽出とその具体的な解決策について述べる。なぜなら、循環型社会の構築は持続可能な製品開発を行うための根幹だからである。
2.1 技術的課題の抽出

- ①発生抑制(Reduce)
製品製造時に使う資源を少なくしようとして材料等の強度不足等になる可能性がある。
よって、安全性に留意しなければならない。 - ②再利用(Reuse)
修理して再利用しようとし場合、新品購入代より修理代の方が高くなる可能性がある。
よって、故障しても修理や部品交換が容易性に留意しなければならない。 - ③再資源化(Recycle)
数種類の材料を使用した複雑な構造の製品から材料を分別し再資源化することは手間と時間がかかる。よって、構造の単純化、使用材料の統一性、解体、分解の容易性について留意しなければならない。
2.2 課題解決策の提案

- ①発生抑制(Reduce)
「CAE(Computer Aided Engineering)」を活用し、安全性についてより高精度な検討・解析を行う。 - ②再利用(Reuse)
各機能単位で部品を統合してモジュール化することで効率よく部品の統合・集約が可能となる。品質機能展開(QFD)を用いて各部品と機能の関係性を把握する。
※モジュール化とは、装置全体の図面を機能単位に分割し、全体を機能的なまとまりに再定義すること - ③再資源化(Recycle)
リサイクル設計を導入し、構造の単純化、使用材料の統一性、解体、分解の容易性を高める。
3.具体的解決の提案による生じる留意点とその対処方法

3.1 提案により生じる留意点
循環型社会の構築の取組みだけが先行するれば国土強靭化や経済の発展がおろそかになり持続可能な社会は実現できない。よってこれらを取り組みをセットで考えることに留意すべきである。
3.2 留意点への対処方法
自社の製品に環境を配慮するだけではなく、高機能素材材や低炭素・省エネ製品の開発することで製品の付加価値を高め市場での競争力を高める。
4.まとめ
以上
最後まで読んで頂きありがとうございます。
皆様のキャリアアップを応援しています!!

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