- 「最適設計」の実施に不安があるけど・・・
- 「最適設計」において留意することが分からない?
- 「最適設計」において留意すべきことを教えて!
設計初期段階で構造解析などシミュレーションを繰り返し実施し、製品の機能に合わせた過不足のない最適形状を実現する最適設計は重要です。
私は機械技術者として25年以上働いており技術士一次試験にも合格しておりますが、最適設計は機能と品質の両立、及びコストダウンを行う上で重要な手法であると考えます。
そこでこの記事では、機械構造物に対して「最適設計」を行う場合に検討すべきことについて解説します。
この記事を参考にして「最適設計」において検討すべきことが理解できれば、技術士二次試験に合格できるはずです。
目次
1.形状最適化を行うに当たって調査、検討すべき事項
設計において決定すべき主要なパラメータ(設計変数)を選択し,安全性や有用性などを確保するために課せられる条件(制約条件)を満足する領域(許容設計領域)の中で、コスト、機能、重量などの設計の目的とするもの(目的関数)を最適化(最小化あるいは最大化)するような設計変数を決定する。
2.最適設計を進める手順(留意すべき点、工夫を要する点)
最適設計を進める手順を以下に述べる。
- ①評価規範の設定
目的関数(最適にしたいもの)、制約条件、設計変数を決定する。 - ②最適設計問題の定式化
設計変数から目的関数の値を導く計算モデルを作成する。
(例:表計算ソフト、CAE(Computer Aided Engineering)、実験、数式(関数))設計変数 - ③最適化手法の選択
最適化アルゴリズムを選択する。
〈最適化アルゴリズムの例〉
・関数最適化
・確率論的手法
・近似最適化手法
・多目的最適化手法
・ニューラルネットワーク
・品質工学的手法 など - ④計算実行
最適化アルゴリズムを計算して最適解を算出する。 - ⑤最適解決定
条件を満足する計算結果から最適解を決定する。
3.業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策
シミュレーション結果の評価はV&V(「検証(Verification)」と「妥当性確認(Validation)」)で行われる。
- シミュレーションの検証(Verification)
シミュレーションが正しく行われたことを確認しなければならない。シミュレーションは、従来その専門家が担当してきており、シミュレーションが正しく実行できているかについての判断には専門的な知識が必要となる。多くの標準部品の採用や使用する材質の最適化を図るため、技術情報交換を日常的に行える体制をとっておくことが大切である。 - シミュレーションの妥当性確認(Validation)
シミュレーション結果が意図した用途に適用できるか確認しなけらばならない。形状最適化の適用を試みたのに、シミュレーションの結果が活用できないほど実験結果から乖離があっては目的を果たすことはできない。このため現実とシミュレーションに乖離がないかシミュレーション担当者に確認を行い、形状最適化の初期段階で調整しておくことが必要である。
以上
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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皆様のキャリアアップを応援しています!!
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