【技術士二次試験：機械設計】設計工学（安全性の向上）の基礎知識

2023年11月19日2024年12月7日

機械設計を始めたばかりで知識に不安があるけど･･･
機械設計における課題が分からない？
機械設計には沢山の知識が必要であるが体系的に学べる方法を教えて！

　機械設計において、「設計工学」の基礎知識を理解しておくことが大切でありますが理解できていないケースは非常に多いです。

　私は機械技術者として25年以上働いており技術士一次試験にも合格しておりますが、最初は機械設計に関する基礎知識を理解できていないため、判断材料が乏しく設計ミスを繰り返した苦い経験があります。　

　そこでこの記事では、「設計工学（安全性の向上）」の基礎知識について解説します。

　この記事を参考にして「設計工学（安全性の向上）」の基礎知識が理解できれば、技術士二次試験に合格できるはずです。

<<「設計工学（安全性の向上）」の基礎知識について今すぐ知りたい方はこちら

1.機械設計全般の動向

現在、機械設計の動向は次のようになっていると理解する。

①機械製品に対する多種多様なニーズ
　・持続可能な開発目標
　・国際競争力（コモディティ化による）
　・地球環境問題（温室効果ガスの排出）
　・災害（地震・大雨）
　・品質・信頼性
②機械製品に求められるもの
　・高機能
　・高性能
　・省資源
　・省人力
　・操作性
　・安全性
　・耐久性
　・コスト（多品種少量生産における効率的な生産体制）
③設計者の負担増
　・幅広い知識（機械分野以外のデジタル技術等）
　・高度な知識（品質向上）
　・迅速な作業（開発期間の短縮）
　・ミスの削減（安全性の確保）
　・少子高齢化
　・技術伝承・人材育成
④設計者への支援
　・デジタル技術の活用
　・新技術の活用
⑤設計者の倫理

2.設計工学（安全性の向上）に関する基礎知識

ここでは、設計工学のうち、「安全性の向上」に関係することを記事一覧にしました。

リスク低減に対する手順とは？（Ⅱ-1）
要旨：ISO 12100（JIS B 9700）は機械安全設計のためのリスクアセスメント及びリスク低減について述べられています。
　ここではリスク低減に対する手順について述べます。
リスクベース設計を製品開発に活用するために重要なこととは？（Ⅱ-1）
要旨：リスクベース設計とは、製品不具合や使用者の誤操作により故障が起きた後の影響（事故や災害）も考慮して設計することです。
　ここではリスクベース設計を製品開発に活用する場合に重要と考える項目を挙げ、その具体的な内容について述べます。
機械の安全設計に対する基本的な考え方とは？（Ⅱ-1）
要旨：ISO 12100（JIS B 9700）は「機械の安全設計」のためのリスクアセスメント及びリスク低減について述べられていますが、リスク低減に対する3ステップメソッドの手順を理解していないケースは非常に多いです。
　そこでこの記事では、設計の初心者でも分かりやすいよう「機械の安全設計」の基本的な考え方を解説します。
フールプルーフ設計の留意点とは？（Ⅱ-1）
要旨：フールプルーフ（fool proof）とは不慣れな利用者が操作や取り扱い方を間違えても危険が生じないことを言い、適用例としてドラム式洗濯機についてドアが完全に閉まらなければ起動しない等があります。
　ここでは、フールプルーフ設計を適用する場合の留意点について述べます。
フェールセーフ設計の留意点とは？（Ⅱ-1）
要旨：フェールセーフ（fail safe）とは、部品の故障や破損、操作ミス、誤作動などが発生した際に、なるべく安全な状態に移行するような仕組みにしておくことです。
　ここでは、フェールセーフ設計を適用する場合の留意点について述べます。