【技術士二次試験:機械設計】サプライチェーンマネジメントの活用効果とは?

  • 「サプライチェーン」に不安があるけど・・・
  • 「サプライチェーンマネジメント」の実施方法が分からない?
  • 「サプライチェーンマネジメント」の実施方法を分かりやすく教えて!

 サプライチェーンマネジメント(Supply Chain Management)とはサプライヤー、メーカー、物流、小売の関係性を1つ1つを最適化するのではなく、サプライチェーン全体を統括して最適化を図ることです。

 私は機械技術者として25年以上働いており技術士一次試験にも合格しておりますが、近年は自然災害だけでなく、世界的な感染症のパンデミックによる社会の不確実性が高まる中、「サプライチェーンマネジメント」の重要性は増しているいると考えます。 

 そこでこの記事では、「サプライチェーンマネジメント」を製品開発に活用する場合の期待効果について解説します。

 この記事を参考にして「サプライチェーンマネジメント」の期待効果が理解できれば、技術士二次試験に合格できるはずです。

<<「サプライチェーンマネジメント」の活用効果について今すぐ知りたい方はこちら

目次

1.サプライチェーンマネジメントの概要と実施方法

1.1 概要

物流のイメージ

 サプライチェーンマネジメント(Supply Chain Management:以降、SCMと呼ぶ)とはモノの流れ、お金の流れを情報の流れと結びつけ、サプライチェーン(以降、SCと呼ぶ)全体で情報を共有、連携し、全体最適化を図る経営手法のことである。その場合、部分最適の和が必ずしも全体最適を意味するわけではなく、サプライチェーン全体のバランスを見て連携管理することが極めて重要となる。

補足)「サプライチェーン」とは、原材料が調達されてから商品が消費者に渡るまでの生産・流通プロセスのことで、具体的には「原材料・部品調達 → 生産 → 物流・流通 → 販売」という一連のプロセスの連鎖のことを指す。

1.2 実施方法

ネットワークのイメージ
  • ①「全体」の範囲の定義と決定
     「部分最適」から「全体最適」への発想の転換は欠かせない。この「全体」をどの範囲で捉えるかを定義し決める必要がある。
  • ②メンバーの選定
     SCを構成する企業に求められる能力は、以下の2つである。
    ②-1 高い付加価値をタイミングよく提供する能力
    ②-2 上記をサプライチェーンにつなぎ全体としての付加価値創出に貢献できる能力このような観点から、パートナーとなる資格のある企業をピックアップし、サプライチェーンへの参加を要請する。
  • ③SCMリーダ企業の選出
     必ずリーダーとなる企業が必要になる。リーダー企業には、SCMを前提とした戦略構想力が求めらる。具体的には「いかに最適なビジネス・プロセスを描き、必要に応じて修正できるか」「それをどのようにマネジメントできるか」というサプライチェーン全体の改革テーマに対して、明確なビジョンと具体的な方法論を持っているかどうかである。
  • ④SCMインフラの構築
     SCMを構成する企業間でいかに早く、そして正確に情報を伝達し、共有するかがポイントとなる。インフラとしてインターネットによるネットワークを構築し、SCM参加企業間を結ぶことが必要となる。
  • ⑤情報共有とリスクの共有
     サプライチェーン参加企業間の関係は相互の信頼関係を構築する必要がある。この場合の重要なテーマが「情報の共有」と「リスクの共有」である。SCMの実現には、従来社外秘とされていた情報の共有が不可欠である。また、リスクについてもある程度共有(分散)していないと、サプライチェーンとしてともに行動するだけのインセンティブを見出すことはできない。

2.SCMを製品開発に活用する場合の期待効果

製造工場のイメージ

SCMを製品開発に活用する場合の期待効果は次のとおりである。

  • コストカット
     SCMの導入によって、サプライチェーンの最適化と業務プロセの可視化によってコストカットを実現できます。たとえば、開発した製品の部品を調達する場合、早く安価な部品の調達手段を明確化にすることで、資材コストの削減が期待できる。
  • 在庫の最適化
     過剰在庫はキャッシュフローを悪化させ、企業の資金繰りを圧迫するが、逆に、在庫が不足すると、販売機会の損失を招く。SCMはサプライチェーンを可視化し、原材料や製品の在庫状況をリアルタイムで把握でき予測・計画業務の精度が高められ、在庫の最適化を実現できる。
  • 情報の一元管理によるリソース最適化
     サプライチェーンの全体の情報が一元化されることで課題や問題を早期に発見しやすくなる。たとえば、原材料の調達が適切におこなわれているのかなどの課題が可視化され、さらにSCMは人手不足の改善にも貢献できる。SCMの構築によって、人員を投入すべきタイミングを把握できるため、人的リソースの無駄を無くし、最大限活用できるよう最適化できる。

3.まとめ

【「サプライチェーンマネジメント」の期待効果まとめ】
  • SMCの実施手順
    ①「全体」の範囲の定義と決定
    ②メンバーの選定
    ③SCMリーダ企業の選出
    ④SCMインフラの構築
    ⑤情報共有とリスクの共有
  • SCMを製品開発に活用する場合の期待効果
    ・コストカット
    ・在庫の最適化
    ・情報の一元管理によるリソース最適化

以上

最後まで読んで頂きありがとうございます。
皆様のキャリアアップを応援しています!!

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