- 設計情報の共有化に不安があるけど・・・
- 設計情報の共有化する場合の課題が分からない?
- 設計情報を共有化する場合の課題の解決策を分かりやすく教えて!
インターネット時代において水平分業型にシフトした製造業の設計開発現場では、CADや図面、
設計書などの機密性の高いデータを情報共有する場面が増加しています。
私は機械技術者として25年以上働いており技術士一次試験にも合格しており、設計情報の共有化は作業の効率化を行う上で重要であると考えます。
そこでこの記事では「設計情報を共有化する際にどのような項目を検討しなければいけないのか解説します。
この記事を参考にして設計情報の共有化する際の課題が理解できれば、技術士二次試験に合格できるはずです。
1.設計情報の共有化に関して検討すべき項目
社会インフラのひとつである水門設備を例に設計情報の共有化に関して検討すべき項目を以下に挙げる。なお、水門設備は洪水対策を目的として堤防等に設置されるもので、その構成は扉体、戸当り、開閉装置等から成る。扱う設計情報には仕様書、強度計算書、数量計算書、図面等がある。
1.1 設計情報の体系化
設計情報を社内関係者と共有するためには欲しい設計情報の検索・閲覧が容易でなければならない。このため設計情報を体系的に整理する必要がある。
1.2 設計情報の変更管理
設計情報に変更があった場合、古い情報を誤って関係者が使用し製品不具合が生じるリスクがある。このため、設計情報が変更になった場合に関係者が誤って使用しないよう最新のデータがわかるようなデータ保管体制を構築する必要がある。
1.3 社外関係者との情報共有
社外関係者と情報共有を行う場合、情報伝達ミスを防ぐ必要がある。このため情報伝達に使用する仕様書等のデータフォーマットを統一する必要がある。
2.具体的に業務を進める手順
上記課題のうち、設計情報の体系化について業務を進める手順を以下に述べる。
2.1 設計情報の体系化を進める手順
社内で設計情報を共有する設計部門、営業部門、工場製造部門、現場施工部門、経理部門であり、これらの部門にとって探索、閲覧しやすいデータ体系とする必要がある。これを踏まえて次の手順で体系化を進める。
- ①設計部門で設計情報の体系化(案)を作成。
- ②上記の体系化(案)に対して各部門から使い勝手等について意見交換を行う。
- ③意見を反映した体系化(案)をもとに試行する。
- ④試行結果から課題を抽出し、改善策を検討する。
- ⑤体系化(案)を改善し再び遂行する。
- 以降、②~⑤を繰り返す。
上記業務を遂行することで社内関係者と設計情報の共有化が容易になる。
3.業務を進める上で留意すべき事項
誰もが設計情報を容易に検索・閲覧できるため情報漏洩や重要な図面が勝手に変更されてしまうというリスクがある。このため他の部門に共有したくない情報があれば、ユーザーの権限設定機能を活用しデータへのアクセスを制限する等の対策が必要である。
以上
最後まで読んで頂きありがとうございます。
皆様のキャリアアップを応援しています!!
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