【技術士二次試験：機械設計】少子高齢化に関する課題とその解決策とは？

2023年10月15日2024年12月7日

少子高齢化による不安があるけど･･･
少子高齢化による課題が分からない？
少子高齢化による課題とその解決策を分かりやすく教えて！

　現代社会が抱える課題あるいは将来起こると予想される課題について、機械設計の技術者の立場から解決策を考えるケースは非常に多いです。

　私は機械技術者として25年以上働いており技術士一次試験にも合格しておりますが、最初は機械設計に関する知識や課題が体系的に整理されたものがなく、判断材料が乏しく設計ミスを繰り返した苦い経験があります。　

　そこでこの記事では、少子高齢化により生ずる問題を解決するための課題と解決策の概要を解説します。なお課題の分析にあたっては次の①～③の視点に着目しています。　
①メーカー側の視点（製造、設置の容易さ等）
②ユーザー側の視点（品質、機能性、利便性等）
③社会の視点（安心・安全、環境、持続可能性等）

　この記事を参考にして「少子高齢化」に生ずる問題を解決するための課題と解決策が理解できれば、技術士二次試験に合格できるはずです。

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1.機械設計の動向

現在、機械設計の動向は次のようになっていると理解する。

①機械製品に対する多種多様なニーズ
　・持続可能な開発目標
　・国際競争力（コモディティ化による）
　・地球環境問題（温室効果ガスの排出）
　・災害（地震・大雨）
　・品質・信頼性
②機械製品に求められるもの
　・高機能
　・高性能
　・省資源
　・省人力
　・操作性
　・安全性
　・耐久性
　・コスト（多品種少量生産における効率的な生産体制）
③設計者の負担増
　・幅広い知識（機械分野以外のデジタル技術等）
　・高度な知識（品質向上）
　・迅速な作業（開発期間の短縮）
　・ミスの削減（安全性の確保）
　・少子高齢化
　・技術伝承・人材育成
④設計者への支援
　・デジタル技術の活用
　・新技術の活用
⑤設計者の倫理

2.少子高齢化の状況

　国立社会保障・人口問題研究所による「日本の将来推計人口（令和5年推計）」によると、日本の高齢化率は、2070年には38.7%にまで達すると予想されています。一方で、出生数は減少を続けており、年少人口（0～14歳）人口は2070年に797万人になると予想されています。このため、労働生産人口の減少しても、現在の生産性を維持・向上できるよう省人化・無人化等を推進し、そのためには自動化技術の活用が今後ますます重要になると考えます。

3.少子高齢化による生ずる課題

　機械分野において、少子高齢化による生ずる課題とその解決策を以下の記事にしました。

人口減少時代における機械技術活用の重要性（Ⅰ）
要旨：人口減少により労働生産人口が減少するとこれまで人的労働力に頼ってきた製造現場、社会サービスの生産性が低下するため、機械技術を活用し省力化・省人化することが必要です。
　ここでは機械技術の活用にあたり生ずる課題とその解決策について考察します。

高齢者に配慮した機械設計とは？（Ⅲ）
要旨：日本では高齢化が進む中、様々な分野の機械・機械システムにおいて、高齢者の身体的あるいはその他の特性に配慮した設計が求められるようになっていくことが予想されます。
　ここでは樋門を例に、高齢者の身体的あるいはその他の特性に配慮した機械設計について考察します。