【技術士二次試験:機械設計】「SDGs」推進に関する課題とその解決策とは?

  • 機械設計を始めたばかりで知識に不安があるけど・・・
  • 機械設計における課題が分からない?
  • 機械設計には沢山の知識が必要であるが体系的に学べる方法を教えて!

 現代社会が抱える課題あるいは将来起こると予想される課題について、機械設計の技術者の立場から解決策を考えるケースは非常に多いです。

 私は機械技術者として25年以上働いており技術士一次試験にも合格しておりますが、最初は機械設計に関する知識や課題が体系的に整理されたものがなく、判断材料が乏しく設計ミスを繰り返した苦い経験があります。 

 そこでこの記事では、「SDGs(持続可能な開発目標)」推進に関する課題についてその概要を解説します。なお課題の分析にあたっては次の①~③の視点に着目しています。
 ①メーカー側の視点(製造、設置の容易さ等)
 ②ユーザー側の視点(品質、機能性、利便性等)
 ③社会の視点(安心・安全、環境、持続可能性等)

 この記事を参考にして「SDGs」推進に関する課題と解決策が理解できれば、技術士二次試験に合格できるはずです。

<<「SDGs」推進に関する課題と解決策について今すぐ知りたい方はこちら

目次

1.機械設計全般の動向

設計図

現在、機械設計の動向は次のようになっていると理解する。

  • ①機械製品に対する多種多様なニーズ
     ・持続可能な開発目標
     ・国際競争力(コモディティ化による)
     ・地球環境問題(温室効果ガスの排出)
     ・災害(地震・大雨)
     ・品質・信頼性
  • ②機械製品に求められるもの
     ・高機能
     ・高性能
     ・省資源
     ・省人力
     ・操作性
     ・安全性
     ・耐久性
     ・コスト(多品種少量生産における効率的な生産体制)
  • ③設計者の負担増
     ・幅広い知識(機械分野以外のデジタル技術等)
     ・高度な知識(品質向上)
     ・迅速な作業(開発期間の短縮)
     ・ミスの削減(安全性の確保)
     ・少子高齢化
     ・技術伝承・人材育成
  • 設計者への支援
     ・デジタル技術の活用
     ・新技術の活用
  • 設計者の倫理

2.SDGs(持続可能な開発目標)とは

SDGs

 持続可能な社会実現に近年多くの関心が寄せられています。優先課題として下表の内容が示されています。ここでは機械技術に関わるものとして赤字に着目します。

分野整理番号優先課題具体的施策
あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現一億総活躍社会の実現、女性活躍の推進、子供の貧困対策、障碍者の自立と社会参加支援、教育の充実
健康・長寿の達成薬剤耐性対策、途上国の感染症対策や保険システム強化、公衆衛生危機への対応、アジアの高齢化への対応
経済成長市場への創出、地域活性化、科学技術イノベーション有望市場の創出、農山漁村の振興、生産性向上、科学技術イノベーション、持続可能な都市
社会持続可能で強靭な国土と質の高いインフラの整備国土強靭化の推進・防災、水資源開発・水循環の取組、質の高いインフラ投資の推進
環境省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会省・再生可能エネルギーの導入・国際展開の推進、気候変動対策、循環型社会の構築
生物多様性、森林、海洋等の環境の保全環境汚染への対応、生物多様性の保全、持続可能な森林・海洋・陸上資源
平和と安全・安心社会の実現組織犯罪・人心取引・児童虐待等の対策推進、平和構築・復興支援、法の支配の促進
SDGs 実施推進の体制と手順マルチステークホルダーパートナーシップ、国際協力におけるSDGsの主流化、途上国のSDGs実施体制支援
SDGsの優先課題と具体的施策 出典元:外務省ホームページ

3.機械技術者が直面する課題とその解決策

課題と解決

 SDGs(持続可能な開発目標)を達成する観点から、機械技術者が直面する課題とその解決策を提案します。具体的内容は以下の記事の中で述べます。

  • 持続可能な「ものづくり」とは?(Ⅰ)
    要旨:持続可能な社会実現に近年多くの関心が寄せられています。例えば2015年に開催された国連サミットにおいては2030年までの国際目標SDGs(持続可能な開発目標)が提唱されています。
     ここでは、持続可能な社会実現のための機械機器・装置のものづくりに向けた課題を抽出し、解決策を述べます。
  • 「レジリエンス」強化の課題とは?(Ⅰ)
    要旨:「レジリエンス」とは、将来発生し得る危機事象や環境変化に柔軟に対応することを指します。社会の不確実性が高まる中で、着実に事業を継続することが不可欠である点から重要視されています。近年は自然災害だけでなく、感染症のパンデミックによるサプライチェーンに対するリスクが顕在化しました。各企業が、自社のサプライチェーンのリスクを把握し、ビジネスが阻害されないように備えることが求められています。
     ここでは、「レジリエンス」強化を行う場合に生じる課題を抽出し、その解決策について述べます。
  • 持続可能なモノづくり技術の研究開発に関する課題とは?(Ⅲ)
    要旨:温室効果ガスの排出量削減、大量廃棄型生産プロセスからの脱却、エネルギー消費の低減などを満たしながら、社会・経済活動を発展維持させる持続可能な産業・社会構造に転換していく必要があります。
     ここでは、持続可能なモノづくり技術の研究開発に関する課題とその解決策について考えます。
  • 持続可能な製品開発を行う際の課題と解決策とは?(Ⅲ)
    要旨:サステナビリティ(Sustainability)という考え方に基づき、環境・社会・経済の面で企業価値を上げていく取組が始まっています。
     ここでは、環境・社会・経済の観点をそれぞれ取り入れた開発方針について技術的な課題とその解決策について考えます。

4.まとめ

【「SDGs」を推進するための課題と解決策】
  • 機械設計全般の動向
    ・社会の多種多様なニーズにこたえるために設計作業が複雑化しているためデジタル技術等の積極的な活用が必要
  • SDGs(持続可能な開発目標)の達成のために機械技術者が取り組むべき課題には以下のとおりである。
    ・経済(生産性向上、科学技術イノベーション)
    ・社会(国土強靭化の推進・防災、質の高いインフラ投資の推進)
    ・環境(省・再生可能エネルギーの導入、気候変動対策、循環型社会の構築)
  • 以下の目標を達成するために課題解決が必要
    ・持続可能な「モノづくり」
    ・レジリエンス強化

最後まで読んで頂きありがとうございます。
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