【技術士二次試験：機械設計】老朽化・安全性に関する課題とその解決策とは？

2023年10月29日2024年12月7日

機械設備の「老朽化・安全性」に不安があるけど･･･
機械設備の「老朽化・安全性」における課題が分からない？
機械設備の「老朽化・安全性」における課題とその解決策を分かりやすく教えて！

　現代社会が抱える課題あるいは将来起こると予想される課題について、機械設計の技術者の立場から解決策を考えるケースは非常に多いです。

　私は機械技術者として25年以上働いており技術士一次試験にも合格しておりますが、最初は機械設計に関する知識や課題を体系的に整理されたものがなく、判断材料が乏しく設計ミスを繰り返した苦い経験があります。　

　そこでこの記事では、設計の初心者でも分かりやすいよう機械設備の「老朽化・安全性」を解決するための課題についてその概要を解説します。なお課題の分析にあたっては次の①～③の視点に着目しています。
　①メーカー側の視点（製造、設置の容易さ等）
　②ユーザー側の視点（品質、機能性、利便性等）
　③社会の視点（安心・安全、環境、持続可能性等）

　この記事を参考にして機械設備の「老朽化・安全性」の課題と解決策が理解できれば、技術士二次試験に合格できるはずです。

<<機械設備の「老朽化・安全性」に関する課題と解決策について今すぐ知りたい方はコチラ

1.機械設計の動向

現在、機械設計の動向は次のようになっていると理解する。

①機械製品に対する多種多様なニーズ
　・持続可能な開発目標
　・国際競争力（コモディティ化による）
　・地球環境問題（温室効果ガスの排出）
　・災害（地震・大雨）
　・品質・信頼性
②機械製品に求められるもの
　・高機能
　・高性能
　・省資源
　・省人力
　・操作性
　・安全性
　・耐久性
　・コスト（多品種少量生産における効率的な生産体制）
③設計者の負担増
　・幅広い知識（機械分野以外のデジタル技術等）
　・高度な知識（品質向上）
　・迅速な作業（開発期間の短縮）
　・ミスの削減（安全性の確保）
　・少子高齢化
　・技術伝承・人材育成
④設計者への支援
　・デジタル技術の活用
　・新技術の活用
⑤設計者の倫理

2.老朽化・安全性

　昨今、インフラ施設の老朽化による事故が増加しており、適切な整備・更新の必要性が高まっています。インフラ施設では鉄道や電力の他に、道路や公安施設のような機械装置がそのインフラを支えているものもあります。このような点で機械設備の維持・管理手法や改修対策の検討が必要になります。
　インフラ整備の目的は、利便性を高めて社会を豊かにすると同時に、生活環境の快適性を高めることにありますが、インフラ整備には長期間かかります。ゆえに、長期点な視点で整備・更新に取り組まなければなりません。
　次に機械設備の老朽化・安全性に関わる記事を掲載しています。

産業設備の老朽化に対して安全・安心な社会を実現するためには？ （Ⅰ）
要旨：日本の産業設備は高度経済成長期に建設されたものが未だに稼働し、著しく老朽化した設備が見受けられます。このような中で安全・安心な社会を実現することが強く望まれています。
　ここでは、産業設備の老朽化に対して安心・安全な社会を実現するための課題とその解決策について述べます。
インフラ老朽化に対して安全・安心な社会を実現するためには？（Ⅰ）
要旨：日本の産業設備は、高度経済成長期に建設されたものが未だに稼働している状況であり、かなり老朽化した設備が見受けられます。
　ここでは社会インフラのひとつである水門設備を例に、安全・安心な社会を実現するための課題とその解決策を複数提示し解決策に共通する新たなリスクとその対策について述べます。
安全・安心な社会を実現するためには？その２（Ⅰ）
要旨：日本は今後、巨大地震が高い確率で発生すると予測され、一方で社会インフラ施設の老朽化が著しい状況です。このため安全・安心な社会を実現することが強く望まれています。
　ここでは安全・安心な社会を実現するための課題とその解決策について考察します。
社会インフラ（機器・設備）の故障に対して安全性を確保するためには？（Ⅰ）
要旨：社会インフラに関連する機器・設備において、故障が原因で公衆に影響を及ぼす重大な事故が発生した際に安全性を確保しなければなりません。
　ここでは、社会インフラに関連する機器・設備の故障に対して安全性を確保するための課題について考えます。
機械装置のトラブルを未然防止するためには？（Ⅲ）
要旨：機械装置において市場でのトラブルは、設計、製造、さらにはその後の保守に起因して発生することが多いです。
　ここでは、安全・安心の観点から市場でのトラブルを未然に防止するために、機械設計の技術者としてどのように取り組むべきか考えます。