- 「CAD/CAM/CAEシステム」の活用に不安があるけど・・・
- 「CAD/CAM/CAEシステム」の活用方法が分からない?
- 「CAD/CAM/CAEシステム」の活用方法を分かりやすく教えて!
「CAD/CAM/CAEシステム」は、製品開発をする際の重要なツールとなっていますが、内容がよく分からず、活用できていないケースは非常に多いです。
私は機械技術者として25年以上働いており技術士一次試験にも合格しておりますが、最初は「CAD/CAM/CAEシステム」の活用方法がよく分からず活用できなかった苦い経験があります。
そこでこの記事では、「CAD/CAM/CAEシステム」を有効に活用するための方法について解説します。
この記事を参考にして「CAD/CAM/CAEシステム」の活用方法が理解できれば、技術士二次試験に合格できるはずです。
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1.CAD/CAM/CAEシステムを有効活用するための検討項目
社会インフラのひとつである水門設備を例に、CAD/CAM/CAEシステムを有効に活用するために検討すべき項目を以下に挙げる。なお、水門設備は洪水対策を目的として堤防等に設置されるもので、その構成は扉体、戸当り、開閉装置等から成る。水門設備は現場により寸法等が異なるため多品種少量生産になる。

- ①CADデータの再利用を容易にするデータ体系の構築
PLM(Product Lifecycle Management)システムで取り扱うデータにはCADデータ、WORD、EXCEL等様々ある。これらのファイルを一元管理するためには共通の形式データが必要である。
補足)CAD(Computer Aided Design):コンピューター支援設計と言われることが多く、その名前の通りコンピュータを用いて設計をすることができるツール。もともと設計現場で手書きしていた図面をデジタル化し、コンピューター上で再現したものがCADである。
- ②CADデータからCAMデータへの変換
CAMとCADは、それぞれ個別のソフトウェアとしても存在している。しかし、別々のソフトウェアを使うと、CADからCAMにデータを流し込む際にデータ変換が必要となる。それぞれのソフトウェアの互換性によっては、重大なトラブルが発生する恐れがあるため、CAMとCADの互換性に問題がないか検討すべきである。
補足)CAM(Computer Aided Manufacturing):パソコン上でコンピュータ数値制御(CNC)の工作機械を操作するために、加工プログラムを作成するソフトウェアであり、CADやCAE同様にものづくりにおいて重要なツール。CADなどのシステムで作成された設計図面を元にCAMで加工プログラムを作成し、工作機械にプログラムを渡して実際の加工が行われる。 - ③CAEにおけるシミレーションモデルの精度向上
CAEによりシミュレーションを行った結果が実機の試験結果が大きく異なってはCAEを利用する意味がない。そこで、シミュレーションモデルの精度向上について検討すべきである。
補足)CAE(Computer Aided Engineering):コンピュータ上に疑似的に作成した製品モデルを用いて、強度や破壊、振動特性、流体の流れの状態、温度分布などさまざまな物理現象を予測し性能評価をすることができるもの。
2.具体的な取組内容と期待する効果

過去の設計データが類似なものがあれば設計作業の効率化が図れる。しかし、過去の膨大な設計データから類似のデータを人が探すには労力と時間がかかる。よって検索機能にAIを導入する。
CADデータの第一のメリットとして再利用できることがある。過去の設計データ(特に図面データ)が類似なものがあれば設計作業の効率化が図れる。しかし、水門設備は多品種少量生産で過去の膨大なCADデータから類似のデータを人力で探すには労力と時間がかかる。また、検索条件を多くするにも限界がある。
そこで検索機能を強化するためAI(人工知能)を導入する。AIには画像認識機能がありこれを活用することで、発注図と過去のCADデータの比較をAIが行い類似度の高いCADデータを検索することができ、設計業務の省力化、効率化が図れる。
3.取組を進めるため際に留意すべき事項

設計データに容易にアクセスできるため情報漏洩のリスクがある。このため情報のセキュリティに注意する必要がある。また、他の部署に共有したくない情報があれば、データへのアクセスを制限をすれば、重要な図面が勝手に変更されてしまったという問題を防げる。更に、ユーザーの権限設定機能を活用すれば、誰がどの情報にアクセスできるかをコントロールできる。
4.まとめ
以上
最後まで読んで頂きありがとうございます。
皆様のキャリアアップを応援しています!!
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